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【映画】誰も知らない [Nobody Knows]

あくまでも私的ワンダホー度:★★★★★

誰も知らない
製作年 2004年
製作国 日本
上映時間 141分
監督 是枝裕和
脚本 是枝裕和
原作
音楽 ゴンチチ
出演 柳楽優弥(明)
北浦愛(京子)
木村飛影(茂)
清水萌々子(ゆき)
YOU(けい子)
オフィシャル
サイト
誰も知らない
ストーリー 母親のけい子と、それぞれ父親の違う子供達4人の母子家庭。
引っ越してきたマンションでけい子は、長男の明だけを連れて住民に挨拶をし、夫は海外赴任中で、子供は1人だと嘘を付く。
子供たちは学校へも通わせてもらえず、明以外は家の外はもちろんベランダへ出ることも、けい子に禁止されている。
間もなく、けい子は好きな人がいると明だけに話し失踪してしまう。

※ネタばれ注意

胸が痛んだ。
実話がもとになっているそうだけど、こんなことが実際にあったなんて。

淡々とした映像、台詞に逃げない真に迫った描写だった。

引っ越しの時、子供たちのうち普通に引っ越してきたのは明だけ。
長女の京子は別行動、1人で電車でやってきて、夜になるまで駅で待機、人目につかないようにこっそりと新居へ。
下の2人なんて、トランクに入れられて荷物として運び込まれた。

これだけでもう充分悲惨なのに、子供達は学校にも通わせてもらってないし、明以外は家の外へ出ることも許されないという、ほぼ軟禁状態。
前の家を、母子家庭でしかも子供が4人もいると追い出されたようで、追い出すほうも追い出すほうだけど、こんなのってある?
これじゃペット以下だ。
子供だってれっきとした人間なのに。

その上、子供達を置き去りにして自分だけ男に逃げるなんて、母親として、というよりは人間として許せない。
自分にだって幸せになる権利がある、って、だから子供を見捨てるんだろうか。
子供を生んだ以上、親には子供を育てる義務がある。
義務を果たさないで、権利だけ主張しようなんて、その時点ですでに幸せになる権利なんかある訳ない。

父親がいるならまだ、1万歩譲ってまだ許せるけど、父親もいなくて子供達を守ってあげられるのは自分しかいないのに、それを子供達は置き去りにして自分だけ幸せになりたいなんて、本気で考えていたんだろうか。
あまりに無責任過ぎで、まさに成長しないまま親になってしまう人間が生む悲劇。

お正月、母親に見捨られたと兄弟に気付かせないために、他人の大人にそれぞれの名前をポチ袋に書いてもらって、母親からのお年玉だといって渡す明。
コンビニで廃棄になるお弁当を譲ってもらったり、それぞれの父親たちを訪ねてお金を集めようとするが、父親たちも冷たい。
まだ12歳なのに必死に兄弟達を守ろうとする明に、胸がしめつけられるようだった。

お金がなくなって、けい子の服を売ろうとする明に、必死に抵抗する京子。
自分達は母親に見捨てられたんだと、きっと気付いているだろうに、それでも母親を慕ってる。
電気、ガス、水道も止められているのに道端の雑草を集めて育ててみたり、何とか楽しく生きようとする子供達が健気で、切なくてたまらない。

一番下のゆきは、おそらく生涯家族としか接していない。
家の外の世界を全く知らないままに、亡くなった。
彼女は一体何のために生まれてきたのか、それを思うといたたまれなくて、どうしようもなく苦しくなる。
明と、いつか見に行こうと約束した飛行機、ゆきにも見えたんだろうか。

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